「14階段 検証 新潟少女9年2ヶ月監禁事件」
窪田順生 著
2000年に新潟で起きた当時小学4年生だった少女が民家で約9年間監禁されていたという事件をノンフィクションライターの方が書いた本。
高校を卒業しても働かずに家にひきこもり続けてたまに行くドライブの途中で小学生だった女の子を車に乗せてそのまま連れ去り自宅の2階で同居していた母親にも気づかれることなく監禁を続けていた。
母親は本当に監禁に気付くことなく過ごしていた。
それは息子から2階には絶対近付かないように、と言われていたからだということだがそんなこと本当にあるのかな?とやはり疑問。
どうやら息子を恐れすぎて本当に部屋に近づけずに気づかなかったそうだが。
息子がこんなに大きな罪を犯したのにもかかわらず母親は息子をかばう。
これには読んでいてイライラした。
育てるときもきっと息子を王様のようにして両親は言うことを聞き続けたからこんなことになったのか?
もちろん、両親が悪いんじゃない、息子が悪いんだけど。
けど読み続けると母親は高校卒業して10年くらい病気で働きに出れずずっと家にいるという生活をしていた。
その経験もあり母親は働きに出ない息子に対して強く言うことができなかった。
いつかきっと社会に出るだろう、今は仕方ないって甘やかして諦めていた。
息子はある日「親なんだから気をつかうな、堂々とした態度で叱ってくれ」ということを両親に言っている。
いつも自分に気をつかっているような両親に対しての助け、SOSのようなものだったのか。
ニュースではもちろん耳にした記憶はあったけど本を読むと当時のワイドショーの報道が実は違ったりしていたり再度事件のことを知るとやっぱり許せない信じられない事件だと思った。
事件がなぜ起こったかは本人にしかわからないけどささいな親子のすれ違いなどがこんな大きな事件になってしまうのが怖い。