吉村達也 著
イケメンで頭も良くておもしろい理想の彼氏をもつ主人公のさくらは悩みもなく幸せな毎日を過ごしていたが、ある日を境に人生のどん底に落ちてしまい、家族も友達も仕事も失うことになってしまいます。
その原因がタイトルにもある携帯電話です。
彼氏の孝のパソコンがウィルスに感染してしまいパソコン内にあるデータが全てネット上に流出してしまいます。
そのパソコンの中にはさくらの裸の画像やさくらとのメールのやりとり、写真、仕事上の秘密事項なども全て保存してあったため事態は最悪の状態へと向かっていきます。
流出したことによって全てがパーフェクトだと思われていた孝の、心の弱さや秘密までも明らかになってきます。
最近も多いこういう流出事件。
アイドルとかも画像やLINEが流出してしまって問題になることも多いですよね…。
流出させてしまう人がもちろん悪いんだけど使う側もやっぱり危機感をもたないとダメだなと思います。
携帯の中の情報って、その人自身というかプライベートが満載なので他人に見られたくないし流出なんてもってのほかで、そうなったらダメージは大きいだろう…とわかっているのに危機感は薄いかもしれません…。
でもこの本読むと流出によって人生変わってしまうわ…って怖くなります。
悪意あるネット住人達もむちゃくちゃタチが悪くて恐ろしい…。
他人の不幸で盛り上がるネットの住民達。
他人の不幸がおもしろい気持ちはわかるけど行き過ぎてしまうことの怖さ。
そもそも、人に見られたらまずいものは入れない、残さない。
もしくはセキュリティーを完璧にする。
などそれぞれが対策しないとダメだなと実感しました。
主人公のさくらには、どんどん不幸が襲ってくるわけだけど
最後は
「良かったーー」ってホッとできたから救われました。